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スターリングラードの戦い 占領の証20

 後ろから声が聞こえたと同時に、ソコロフの横を一気にバズーカの弾が飛んで行った。そして、見事に装甲車の砲塔に命中し、けたたましい爆発音とともに着弾した砲塔が吹き飛ばされた。
「まだ運があったのか・・・・」
 一瞬の静寂ではあったが、ソコロフは自分が生きていることに確信し、安堵した。だが、静寂はすぐに銃声音でかき消された。まだ敵を倒しきれていないのだ。見つからないうちにここから離れないと。
「ソコロフ!こっちに来い!」
 ミックが斜め後ろから叫んだ。ちょうど頑丈そうな大きな木箱にキースと2人で隠れて、いそいそと次の弾薬を装填し始めている。だが、動こうにも動けない。なぜなら、いつの間にか角からザクがこっちに向かっていたからであった。周囲の歩兵や装甲車は一旦引き下がった。それを好機と勘違いした他の連邦兵が突撃をしに行ったが、すぐにザクを見つけ、逃げてきた。逃げ遅れた者は、ザクの巨大な足に踏みつぶされるか、ザクマシンガンで吹っ飛ばされるかのどちらかで次々と命を落としていった。
「ザクがいる!」
 そんな状況を見て、ソコロフは容易に動けないと判断した。だが、ミックは、
「だったらなおさらだ!さっさと戻ってこい!そんなところにいたらお前も踏みつぶされるぞ!」
 なぜだか分らなかったが、ふと、ソコロフは衝動に駆られてミック達がいる方向とは逆に、ザクのいる方向に向かって走り出した。そして、近くにあった通りの向かいの別の木箱の後ろに滑り込んだ。それを追うように、ザクの後ろから、ソコロフを見つけたジオン兵が射撃をしてきたが、味方のザクがいるせいでろくに狙うことができなかった。
 ちょうどソコロフからみてミック達の隠れている木箱は真後ろで、たどり着くまで数十メートルほどであった。が、そこに行くまでに遮蔽物が一個もないのだ。これではどうしようもない。ソコロフは、慌ててこっちに来てしまったことを後悔した。
「ここで迎え撃つ!援護してくれ」
 ザクの足元をうろちょろしていたジオン軍の歩兵達は完全に下がり、「あとはザクに任せた」という感じで後ろから援護射撃をしていた。それが適切な判断かどうかは分からなかったが、少なくとも連邦側にとっては幸運なことであった。
「ろくな援護もなしに突破など・・・・無理な話だ」
 ソコロフはつぶやいた。ザクの奥では、完全にザクと分離された歩兵が、ビルの窓からの射撃を浴びていて、なにもできないでいた。そんなことも知らずに、ザクはただ「ズシーン」、「ズシーン」と重い音を鳴らしながらこっちに向かってきている。次第に足音が大きくなり、地面に伝わる振動が激しくなった。
「右足の関節を狙うか。いや、バックパックを狙うか・・・・」
 RPGの安全装置を再び外し、静かにザクの通過を待った。
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theme : 自作連載小説
genre : 小説・文学

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