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スターリングラードの戦い 占領の証19

「あっちか!」
 道路に飛び出したソコロフは、ザクの足音がする方向に走り出した。が、それは自殺行為と言ってもおかしくない行動だった。ソコロフは、知らないうちに敵の車両部隊の中に突っ込んでいたのである。
 なんとか近くに転がっている車のそばに隠れたのだが、遅かったらしく、2人のジオン兵に発見された。
「ちっ!ならば!」
 ソコロフはライフルをフルオートにし、アイアンサイトを使わずに3点射をした。初めて戦場でトリガーを引いた。引いた瞬間の反動がきつかった。のけ反りそうになったが、体勢を保つことができた。マガジンから銃身を通って銃口から解き放たれた3発の5.56mm銃弾は、そのまままっすぐに飛び、1発だけ正面にいる略帽を被った歩兵の下腹部に当たった。撃たれた兵士は顔を引きつりながらその場に倒れた。
 すると、すぐ隣にいる装填していた兵士が、一瞬だけども隙を見せてしまった。撃たれた兵士に顔を向け、そのまま後ろを向いてしまったのである。としてしまったのである。無論、ソコロフはそれを見逃さなかった。今度は、1発で仕留めるために、セミオートに切り替え、しっかりアイアンサイトから敵を覗き、背中を狙った。そして、再び放たれた銃弾は、きちんと背中に命中し、撃たれた兵士は、先に撃たれた兵士に折り重なるようにして倒れた。
「・・・・・」
 言葉が出なかった。人を撃つという行為が初めてだったソコロフは、衝撃が大きかった。ただ普通に、市民警護訓練の時のように、目の前にある標的を撃っただけなのに。それはきっと、ただの物と生きている生身の人間の存在感の違いだろう。ソコロフはそう考えた。というよりも、そういう風にして、事を片付けた、と言ってもおかしくない。こんなことでいちいち驚いていては、戦場で生きていけないのだ。これからは、今よりもっと酷い状況が発生するに違いない。
 そんなことを考えている時も、戦闘は続いていた。いや、続いているのが普通で、ただ単にソコロフが戦闘を忘れていただけのことであった。
 2人のジオン兵が撃たれたことで、一緒に動いていた2両の装甲車の片方がソコロフに気づき、砲塔を向けてこちらに機関銃を撃ってきた。隠れ場所になっている車はズタズタになり、今にも弾が貫通しそうな勢いだった。
「しまった!」
 下手に動くと機関銃の餌食になる。太刀打ちできるのはRPGしかない。でも、ここで使ったらザクを狙うことができなくなる。こうして隠れ続けて撃たれ死ぬのを待つのか。ザクを倒したいという欲望と撃たれ死ぬという現実がソコロフの中でぶつかり合った。
「ここで犬死するよりは・・・・やった方がいいだろう・・・」
 手段を選ぶための時間はない。ぶつかり合いは現実が勝った。いや、勝つのが当然だろう。せめて死ぬのなら、装甲車も道連れにしてやる。そう思ったソコロフは、RPGの安全装置を外し、右肩にのせ、装甲車が弾薬を装填している隙に狙おうとした。が、
「ソコロフ!そこで待ってろ!」
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