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スターリングラードの戦い 突入2

 燃えているスターリングラードに向けて動き出したのは、あれからすぐだった。
「行くぞ!さっさと動け!」
 昔聞いたことがある、「ポリトラックス」とかっていう旧ソ連軍の政治将校のような将校が、拳銃を上に向けて意味もなく撃ちまくっていた。
 ソコロフはふらつく体を無理やり立ち上がらせると、河の方へ向かおうとした。遠くではさっきから雷鳴のように砲撃が続いていた。どこからか汽車の音がし、そっちを向くと前に対空砲を取り付けた装甲列車が近づいていた。やがて、停止すると、政治将校らが扉を開けて中にいるソコロフと同じような新兵たちが吐き出された。新兵たちはみな降りた瞬間、顔をひきつり、立ち尽くしたままだった。
 ここはヴォルガ河東岸。河の向こう側はスターリングラード市街地。ジオン公国軍、第12軍・第35機甲軍団の猛攻を受け、いまに陥落寸前だった。逃げ遅れた市民が連日のようにヴォルガ河を渡り、命からがら逃げてきいた。河を渡ってくるのは市民以外にもいた。多くの負傷兵が搬送され、悲鳴をあげながら衛生兵や看護婦が手当てに必死になっていた。そしてその横で、将校たちが声をあげて隊列を作らせている。
 将校たちは拳銃を手にして、新兵たちを取り囲み、まるで家畜を追い立てるように川岸に連れていくと再び整列させた。前にこの地で同じような激戦があったせいか、旧ソ連赤軍色の濃い将校が多かった。
「勇敢なる連邦軍兵士たちよ!ついに宇宙からの侵略者を迎えうつ時が来た!」
 将校の1人が拡声器に向かって叫んでいた。
「罪のない我々から自由と正義を略奪し、そして好きなだけ虐殺する独裁者「ギレン」を倒すのは、他でもない諸君たちなのである!」
 ソコロフは将校の演説など、まったく耳に入っていなかった。目に飛び込んでくる向こう岸の状況に、ひたすら目を奪われてしまっていた。
「かつて、この地はファシスト集団のドイツによって侵略された。しかし、同志スターリンはその名にかけて守り抜いた。そして、今もまた再びこの地が奪われようとしている!」
 周りの仲間も同じように対岸を見つめていた。
「我が同志スターリンは再び命じた。1歩も退くな!スターリングラードを侵略者から守るのだ!」 
 昼間なのに、空は夜のように暗く、対岸が黒煙と炎で包まれていた。
 
 
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genre : 小説・文学

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