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スターリングラードの戦い 戦車の守り人2

 人民委員とは、各中隊に随伴する監視部隊のことで、命令に逆らったり、反逆行為をするような人がいないかを監視している。さらに、作戦に関する発言権も持っているので、少しでも弱腰な内容だと、強制的に変えられてしまうのだ。
「ま、何はともあれ今は呼び出された俺が中隊本部に出向く必要があるようだな」
 ヤコヴィッチは、中隊本部の命を受けて、戦車の操縦ができる数十名の兵士を引き連れて、このトラクター工場で戦車を受領すべく来ていた。そこに、ちょうどジオン軍が攻めてきたのである。
 突然降りかかってきた砲弾と、どんな攻撃も寄せつけない巨大な人型兵器「ザク」の前に、工場付近一帯に展開していた連邦軍は総崩れとなった。ヤコヴィッチ達も合流し、奮戦の末、なんとかザクと戦車を倒し、跳ね返した。が、払った犠牲は大きく、最初稼働していた15両の戦車と、これからヤコヴィッチ達が受領する新品の戦車10両が、破壊された。残ったのは、攻撃をギリギリ受けなかった第1プラントにあった、故障していて現在修理中である1両のみだった。また、工場を防衛する戦力の大幅な低下によって、防衛範囲が狭まってしまった。さらに、ジオン軍はすぐさま増援を送り込み、戦車やザクなどの大型兵器を投入せず、短砲身の小型カノン砲や迫撃砲の支援を受けつつ、歩兵や工兵を大量に投入してきた。そのせいで、まだ立ち直れていなかった連邦軍は、さらなる痛烈な攻撃をもろに受けることになった。次々とジオン軍のサンドバック状態になった部隊が、各施設で孤立し、各個撃破されていった。ついに、連邦軍が守っているのは唯一、第1プラントだけになってしまったのである。
 それからしばらくの間孤立状態にあったが、敵も疲弊しているらしく、膠着状態にあった。そんな中、味方の空軍の必死の空爆とヴォルガ河対岸の砲兵の砲撃の支援を受けて、味方の部隊が包囲網を突破してきた。それが、ヤコヴィッチの所属する「第4混成中隊」と「第58特別中隊」であった。それまで一番階級が高かったヤコヴィッチに代わり、ブレジーネフ中佐が指揮をとることになった。それから、増援部隊とともに第1プラントの防衛線を強化し、日夜続くジオンの爆撃に耐えながらも陣地を構築した。また、時々こちらから攻撃を仕掛けたりしてすぐ隣の第3プラントを奪還するなど積極的になり始めていた。だが、再び始まったジオン軍の混成部隊による波状攻撃に晒され、部隊の消耗スピードが早まった。また、突破口を開いた後方の補給線が断たれ、また孤立してしまった。
「もうじき、弾薬も食料も底をつくだろう。そうなったら俺達は・・・」
 反撃には出るものの、はっきり言って敗北するのは目に見えている。誰もが悟っているのだろうが、口には出さない。
「運任せってとこか・・・」
 ヤコヴィッチは、ため息をつきながらも3階の持ち場から、中隊本部のある地下の貯蔵庫へと向かった。
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